「バランス釜」ってどんなお風呂?見かけることが減った理由と知っておきたいこと
最近の賃貸物件では、あまり見かけることが少なくなった**「バランス釜」のお風呂**。「バランス釜って何?」「古いお風呂のこと?」と感じる方もいるかもしれませんね。一昔前の集合住宅では主流だったバランス釜ですが、現代の住宅設備が進化する中で、その姿を見る機会は確かに減ってきました。
でも、地域や物件によっては、まだまだ現役で使われているバランス釜のお部屋もあります。今回は、そんなバランス釜が一体どんなお風呂なのか、なぜ見かけることが少なくなったのか、そしてもしバランス釜付きの物件に出会った時に知っておきたいことについて、詳しく解説していきます!
バランス釜ってどんなお風呂?その仕組みと特徴
バランス釜とは、浴槽のすぐ隣に設置された給湯器(釜)と浴槽が一体になったお風呂のことです。正式名称は「自然循環式風呂釜(または浴槽隣接設置型風呂釜)」といいます。
バランス釜の仕組み
バランス釜の最大の特徴は、給排気を屋内外の空気を取り入れながら行う点にあります。
給水: 水道の蛇口から浴槽に水をためます。
点火・加熱: 浴槽の隣にある釜のレバーを操作し、種火をつけ、ガスで水を温めます。釜の中には二つの穴があり、下の穴から冷たい水が釜に入り、温められたお湯が上の穴から浴槽に戻ることで、自然に対流(循環)が起こり、浴槽全体が温まります。
排気: 燃焼した後の排気ガスは、釜の煙突から直接屋外へ排出されます。
給気: 燃焼に必要な空気は、屋外から直接取り込む仕組みになっています。
このように、釜の内部で燃焼・排気を全て完結させるため、バランス釜と呼ばれます。
バランス釜の主な特徴
浴槽が狭い:
浴槽のすぐ隣に釜が設置されているため、一般的な給湯器に比べて浴槽のスペースが狭くなる傾向があります。一人暮らしの方でも、足を伸ばしてゆったり浸かるのは難しいかもしれません。
シャワーの勢いが弱い:
シャワーもバランス釜からお湯を供給するため、一般的な給湯器と比べて水圧が弱く、お湯の勢いがあまりないことが多いです。
お湯を張るのに時間がかかる:
浴槽の水を釜で温める仕組みなので、お湯が沸くまでに時間がかかります。追い焚きも可能ですが、やはり時間がかかります。
水(お湯)を出しっぱなしにできない:
バランス釜は基本的に、出しっぱなしで使う給湯器ではありません。シャワーを使う際も、水を流しっぱなしにするとお湯が出なくなることがあります。使うたびに止めて調整が必要です。
ガス代が高くなる傾向:
効率が最新の給湯器に劣るため、同じ量のお湯を沸かすのにガスを多く消費し、ガス代が高くなる可能性があります。
設置費用が安価:
古い物件に多い理由の一つとして、設置費用が比較的安価だったことが挙げられます。
なぜバランス釜は見かけることが少なくなったの?
バランス釜が減少傾向にある主な理由は、利便性や安全性の向上、そして住宅設備の進化にあります。
ユニットバスの普及:
現代の賃貸物件の主流は、浴槽と洗面台、トイレが一体になったユニットバスです。ユニットバスは省スペースで設置でき、デザイン性も高いため、新しい物件ではほとんどバランス釜は採用されません。
安全性とメンテナンス:
バランス釜は、直接給排気を行うため、メンテナンスを怠ると不完全燃焼による一酸化炭素中毒のリスクや、換気不足による事故の危険性がありました。現在の給湯器は、より安全基準が厳しくなり、屋内設置型でも安全装置が強化されています。
利便性の向上:
ボタン一つでお湯張りや追い焚きができるオートタイプの給湯器や、パワフルなシャワーが使える給湯器が普及したことで、バランス釜の利便性の低さが際立つようになりました。
省エネ性能:
最新の給湯器は、高効率なエコジョーズなど、省エネ性能に優れています。バランス釜はこれらに比べて燃費が悪いため、光熱費の面でも不利になります。
バランス釜付き物件を借りる時の「知っておきたいこと」
もし、あなたがバランス釜付きの物件に出会った場合、以下の点を確認しておくと安心です。
ガス種別を確認する:
都市ガスかプロパンガスかを確認しましょう。プロパンガスの場合、都市ガスよりもガス代が高くなる傾向があります。
シャワーの勢いを実際に試す:
内見時に、実際にシャワーを出してみて、水圧や勢いが許容範囲内か確認しましょう。
追い焚きの可否と時間:
お湯を張る時間や追い焚きにかかる時間を確認し、ライフスタイルに合っているか考えましょう。
換気扇の有無と性能:
バランス釜の安全な使用には換気が非常に重要です。浴室に換気扇があるか、その性能は十分かを確認しましょう。
メンテナンス状況:
いつ設置されたものか、定期的な点検や清掃が行われているかなど、不動産会社に確認できると良いでしょう。
清掃のしやすさ:
浴槽が狭い分、掃除はしやすいかもしれませんが、釜の周りの掃除のしやすさもチェックポイントです。
家賃とのバランス:
バランス釜の物件は、他の設備が古い傾向にあり、その分家賃が安価に設定されていることが多いです。家賃と利便性のバランスを考慮して検討しましょう。
まとめ:進化する住宅設備の中で、バランス釜の特性を理解しよう
バランス釜は、確かに最新の住宅設備と比較すると、利便性や快適さの面で劣る部分があります。しかし、その特性を理解し、適切に使うことで、特に家賃を抑えたい方にとっては魅力的な選択肢となる場合もあります。
もしバランス釜付きの物件を検討する際は、この記事でご紹介したポイントを参考に、ご自身のライフスタイルに合っているか、十分に検討してみてくださいね。
住宅設備は進化し続けますが、それぞれの特徴を知ることで、自分にぴったりの住まいを見つけることができるはずです。