歯並びが悪くなる原因とは?プロが教える習慣の見直しと正しい知識


「鏡を見るたびに自分の歯並びが気になる」「昔より歯がズレてきた気がする」と、不安を感じていませんか?

歯並びの乱れは、見た目だけでなく、噛み合わせや将来の歯の寿命にも大きく関わります。実は、歯並びが悪くなるのは遺伝だけが理由ではありません。日常の何気ない癖や、お口の周りの筋肉の使い方が原因となっているケースが非常に多いのです。

この記事では、歯並びを悪化させる根本的な原因から、今すぐ意識できる具体的な対策まで、専門的な視点でお伝えします。最後まで読むことで、あなたやご家族の歯の健康を守るためのヒントが見つかるはずです。


歯並びに影響を与える「遺伝」と「環境」のバランス

まず知っておきたいのは、歯並びが決まる要因には**「遺伝的要因」「環境的要因(後天的要因)」**の2つがあるということです。

遺伝による影響

顎の大きさや歯のサイズは、親から子へと引き継がれることが多いです。「顎が小さくて歯が並びきらない(叢生)」「下の顎が突き出ている(受け口)」といった骨格的な特徴は、遺伝の要素が強く出ます。

環境による影響(生活習慣)

近年の研究では、遺伝よりも**「日常の習慣」**が歯並びを大きく左右することが分かってきました。たとえ綺麗な歯並びの素質を持って生まれても、指しゃぶり、口呼吸、悪い姿勢などを続けていると、少しずつ歯の土台が歪んでしまうのです。


注意したい!歯並びを悪くする5つの生活習慣

普段、無意識のうちにやってしまっている「悪い習慣」はありませんか?これらは少しずつ、しかし確実に歯を動かしてしまいます。

1. 口呼吸(口が常に開いている)

本来、呼吸は鼻で行うのが正常です。しかし、鼻炎や癖で口呼吸が常態化すると、お口周りの筋肉のバランスが崩れます。

口が開いていると、舌の位置が下がり(低位舌)、上顎に適切な圧力がかかりません。その結果、上顎の成長が妨げられ、歯が並ぶスペースが狭くなって出っ歯やガタガタの歯並びを引き起こします。

2. 舌の癖(舌を前に突き出す、噛む)

リラックスしている時、あなたの舌の先はどこにありますか?

正しい位置は「上の前歯の付け根の少し後ろ(スポット)」です。もし舌が前歯に触れていたり、歯の間から突き出したりする癖があると、持続的な矯正力がかかり、開咬(前歯が閉じない状態)や隙っ歯の原因になります。

3. 指しゃぶりや爪噛み

幼少期の指しゃぶりを長く続けていると、指による強い力が前歯を押し出し、出っ歯を誘発します。また、爪を噛む習慣は、特定の歯にだけ異常な負荷をかけ、歯の先端を摩耗させたり位置をズラしたりします。

4. 頬杖(ほおづえ)や寝癖

意外と知られていないのが、外部からの圧力です。

片方の頬に手をつく「頬杖」を繰り返すと、顎の骨に数キロの負荷がかかり、顔の歪みや噛み合わせのズレを招きます。また、常に同じ方向を向いて寝る横向き寝やうつ伏せ寝も、長期的には顎の成長に悪影響を与えます。

5. 柔らかいものばかり食べる習慣

現代の食事は柔らかいものが多く、噛む回数が減っています。顎の骨は適度な負荷(刺激)を受けることで成長します。しっかり噛まないと顎が十分に発達せず、歯が並ぶためのスペースが不足してしまいます。


放置するとどうなる?歯並びが悪いことのリスク

歯並びの悩みは、単なる「見た目」の問題に留まりません。放置することで、全身の健康にまで悪影響が及ぶ可能性があります。

  • 虫歯・歯周病のリスク増大: 歯が重なり合っている部分は、歯ブラシの毛先が届きにくく、汚れ(プラーク)が溜まりやすくなります。

  • 口臭の原因: 汚れが停滞することで細菌が繁殖し、不快な口臭を発生させます。

  • 消化器官への負担: 食べ物をしっかり細かく噛み砕けないため、胃や腸に負担がかかり、消化不良を起こしやすくなります。

  • 肩こり・頭痛: 噛み合わせのバランスが悪いと、顎の周りの筋肉や首、肩に過度な緊張が伝わり、慢性的な不調に繋がります。


今からできる!美しい歯並びを守るための具体策

すでに永久歯が生え揃っている大人の方でも、習慣を見直すことでこれ以上の悪化を防ぐことができます。

鼻呼吸を意識する

意識的に口を閉じ、鼻で呼吸するようにしましょう。特に睡眠中に口が開いてしまう場合は、市販の口閉じテープなどを活用するのも有効です。鼻の通りが悪い場合は、耳鼻咽喉科での相談をおすすめします。

「あいうべ体操」で口筋を鍛える

口周りの筋肉(表情筋)と舌の力を鍛えるには、「あいうべ体操」が効果的です。

  1. 「あー」と大きく口を開ける

  2. 「いー」と口を横に広げる

  3. 「うー」と口を強く前に突き出す

  4. 「べー」と舌を思い切り下に伸ばす

    これを1日30回程度繰り返すことで、自然と口が閉じやすくなり、舌の位置も安定します。

食事の仕方を見直す

前歯でしっかり噛み切り、奥歯で左右均等に噛むことを意識してください。少し硬めの食材を取り入れるのも、顎の健康にはプラスになります。


矯正治療という選択肢

セルフケアだけでは限界がある場合、歯科医院での矯正治療を検討するのも一つの手です。最近では、見た目を気にせず治療できる方法も増えています。

  • ワイヤー矯正: 最も一般的で、幅広い症例に対応可能です。

  • マウスピース型矯正: 透明で目立ちにくく、食事の際に取り外せるのがメリットです。

  • 裏側矯正: 歯の裏側に装置をつけるため、周囲に気づかれずに治療が進められます。

自分にどの方法が合っているのか、まずは専門医によるカウンセリングを受けることが第一歩です。


まとめ:正しい習慣が一生モノの笑顔を作る

歯並びが悪くなる原因は、遺伝的な要素以上に、日々の些細な習慣の積み重ねにあります。

「口呼吸を直す」「舌の位置を意識する」「姿勢を正す」といった小さな心がけが、5年後、10年後のあなたの口元の印象を大きく変えるかもしれません。もし、お子様の歯並びが心配な場合は、早いうちにトレーニングを始めることで、将来的な矯正の負担を減らすことも可能です。

美しい歯並びは、健康への第一歩です。まずは自分の癖を知ることから始めて、自信の持てる笑顔を手に入れましょう。


より具体的なお口のトレーニング(MFT:口腔筋機能療法)について詳しく知りたい方は、専門の歯科医院でカウンセリングを受けてみるのもおすすめです。あなたの理想的な笑顔作りをサポートしてくれますよ。


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